双極性障害は躁状態と鬱状態といった両極端の性質から、気付くまでに時間がかかる病気と言われています。
HSP気質、特にHSS型HSPの場合刺激を求めて行動が活発になる一方で、脳が疲れると一人になりたくなってしまうといったことがあり、実はHSS型HSPで病院で診断を受けたら双極性障害だったという方がいらっしゃるのも事実です。
また昨今、精神疾患を持った人の寿命が短い(自殺リスクを除いて)という研究結果もある為、双極性障害を持っていると寿命が短いという情報もインターネット上にはある様です。
双極性障害とは？
双極性障害とは、いわゆる躁状態(気分が上がっている)と鬱状態(気分が落ち込んでいる)を繰り返す病気と言われていて、躁状態の時は元気が良い時なんだと誤認しやすく、鬱病と診断されてから数年後に自分が双極性障害であったと分かったという方も少なくありません。それくらい判断が難しい病気の部類になります。
大体1,000人の中で7~8人程度の割合で双極性障害に悩まされている人がおり、潜在的にはもっといる可能性があると言われています。男女差なく、20～30代で発症する方が多いそうです。
双極性障害でなくても、人間生きていればやる気が出たりなくなったりと気分の波はあるものですが、躁状態の時に明らかに他人と異なった行動をして迷惑をかけたり、鬱状態の時に希死念慮が出てきたりとその波に振り回されて人生を破綻させてしまう恐れがあります。
また双極性障害の場合、躁状態より鬱状態の方が長くなる傾向があると言われています。躁状態の時からのギャップや対比から激しい自己嫌悪に陥ってしまう為、自死に繋がりやすい病気と警鐘が鳴らされているのです。
双極性障害のサイン
- 何でもできる様な錯覚や気分の高揚を感じて、周りにも耳を貸さない
- ショッピングやギャンブルにお金をつぎ込んで借金をしてまで続けようとする
- 長時間話し続ける
- 定期的に根拠のない自信で満たされることがある
- 気分が落ち込み死んでしまいたくなる
- 自分を責める
- お酒に逃げたくなる
- 涙を流しやすくなったり、止まらなくなる
- 気分が上がった時に、誰構わず電話をしてしまう
- 反応が遅くなる
など
双極性障害になる原因は？
一般的に、脳の情報伝達が乱れていることが原因とされていることが多いです。
双極性障害の遺伝的な要素となる研究結果は今のところありませんが、可能性は否定されていません。
ストレスなどが起因しているという論文もありますが、まだ解明されていないことが多く研究が続いている分野になります。
双極性障害の治療方法とは
基本的には薬物によるものとカウンセリングによる治療法が主になります。
気分を安定させたり不安を取り除く効果が期待できる薬が処方されることが多く、調子が良い時でも辞めずに治療を続けることが大切です。
また家族にもサポートしてもらい治療に臨む家族療法や認知が歪んでいることを修正するプログラムが有効だとされています。
いずれにしても専門医による治療が好ましいでしょう。
なぜ双極性障害を持った人は寿命がなぜ短いと言われるのか？①生活習慣病のリスク
とある研究結果によると、双極性障害になると糖尿病や心筋梗塞、脳梗塞などのリスクが向上してしまいそれが死因につながると言われています。
精神疾患をもつ人の平均余命は一般人口に比べて 20 年以上短い
たしかに鬱状態になるとどこにも行けず、身体も動かない日が長く続くため肥満気味になって生活習慣病にかかりやすいということが考えられるのかもしれません。
しかし生活習慣病の場合は、定期的な運動や食事内容の見直しで改善できるので自分でコントロールできる範疇と言えます。
なぜ双極性障害を持った人は寿命がなぜ短いと言われるのか？②服用している薬の影響か
双極性障害の治療法としては薬物療法をベースとすることが多いです。
実際複数処方されることがあるのですが、薬の副作用や食事と薬との相性ついて知識がないまま常用的に服用していることが多く、そういった背景も一因として考えられている様です。
しかしどの薬が寿命を縮めているという具体的データはない為、薬の服用を止めるのは時期尚早でしょう。
なぜ双極性障害を持った人は寿命がなぜ短いと言われるのか？③自殺のリスクが高い
双極性障害で一番恐ろしいのは躁状態の自分を知っているが故に、気分が落ち込むとその気分の急落・ギャップに自己嫌悪に陥ってしまうことです。その落差は時に自殺という行動に繋がってしまう為、家族や医師は細心の注意を払ってサポートする必要があります。
実際に精神病の中でも自殺に至る率が双極性障害は高いというデータもあり、非常に向き合っていくのが大変な病気でもあるのです。
苦しくなってしまった時は気分安定薬を服用したり、カウンセリングしたり対処していきましょう。
なぜ双極性障害を持った人は寿命がなぜ短いと言われるのか？④過度な飲酒
精神的に弱っている人の中で、飲酒に走ってしまいアルコール依存症になってしまうケースは多々起きています。
酔っ払っている時は夢見心地な気分でいられますが、過度な飲酒は病気にかかるリスクを高めてしまいます。
健康に良いということはありませんので、アルコールの飲酒量を抑えましょう。
なぜ双極性障害を持った人は寿命がなぜ短いと言われるのか？⑤睡眠時間が短くなってしまうこと
双極性障害で躁状態の時に、眠気を感じずに睡眠時間を削って仕事ややりたいことに時間を使い続けるというのは典型的な症状の一つと言えます。
睡眠は人が毎日する生理的な行動です。
研究結果として睡眠時間が短い人は寿命が短いとされるデータもある為、非常に注意すべきことです。
なぜ双極性障害を持った人は寿命がなぜ短いと言われるのか？まとめ
双極性障害において、躁状態を野放しにしてやりたい様にしてしまうことは良いとは言えません。
気分が上がり過ぎた後は、必ず鬱状態が訪れてしまうことが分かっているからです。
ここまで述べてきた通り、寿命については日々の生活を見直したり健康的な生活をすることで改善を図ることができる可能性はあると言えるでしょう。
双極性障害だから寿命が短いと極端に悲観的になるのは止めて、一歩一歩しっかり歩む様に毎日を過ごしていきましょう。
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